2026年9月8日火曜日

台風がきても

先週はこの夏の猛暑の疲れに加え台風の影響などで体調を崩されている方が多く、食欲不振や胃のもたつき感など胃腸症状やめまい、だるさなどの症状をお持ちでした。



それぞれの方にあわせ、ツボを選び施術をしていくのはもちろんですが、日常生活で気をつけていただきたいことをお話しています。


 季節や気圧の変動に身体がついていけない方は、胃腸がよく働いていないことが多いです。今は皆さん忙しくお食事の時間も短く、他のことに気を取られながらお食事しているのかもしれません。噛む回数が少なく、あっという間に飲み込んでいませんか?


 胃は、飲み込んだ食物をおかゆ状にして小腸に送る働きをしています。2~3口噛んだだけの食べ物をおかゆ状にするのは胃の負担になります。おかゆ状にするために胃が長時間働き続けなくてはならないのです。よく噛んで唾液と十分に混ざった食べ物を胃に送るだけで胃の負担は減り、軽やかさが戻ってくると思います。絶食や断食をしたことのある方は同意していただけると思いますが、消化というのはとてもエネルギーを使うので、胃の負担を減らすことが結果として身体全体のだるさの軽減につながります。

 

患者さんには「30回噛んでから飲み込んでください」とお伝えしますが、次回の施術の際に「30回なんて噛めませんでした。いつの間にか口からなくなってしまいます。」とお話してくださる方の多いこと。普段のクセで舌が喉に食べ物を無意識に送り込んでしまうので、30回噛む前に口の中から食べ物がなくなってしまうのです。30回噛むクセがつくまでは、食事に集中して無意識に飲み込まない習慣を身に着けていただきたいなと思っています。



 どんなものを食べるのかも大事ですか、よく噛んでゆっくり食べるということがとても大事です。

胃腸を労ることが不調の改善や台風がきても乗り切れる身体につながります。その時の体調に合わせてできることから始めていきましょう。

 

健やかな日々でありますように。

 

 




2026年8月31日月曜日

ジェーン・スーさんのエッセイ 

     


先日読んだラジオパーソナリティのジェーン・スーさんのエッセイに、身体の不調に関するこんな一節がありました。

 

「弱いところに出る」のではなく、「よく使うところに出る」ことを考えると、身体というのは思っている以上に合理的で、どこを突けば、無理を重ねる本体の人間が休息を取るかわかっているのかもしれません。

 

ラジオを始める前は喉に不調などでなかったのに、月~木曜日毎日3時間もラジオに生出演するようになったら、喉に不調が度々でるようになったことから、こんなことを考えたそうです。

 

施術室に来室される患者さんたちをみていても、これは休みなさいというサインだなと思うことがあります。

不調がある時に、いつもよりゆっくりお風呂に入って身体を温めて、いつもより長めの睡眠時間を確保するだけで、体調が改善するだろうなと思うケースがあります。無理は禁物ですね。

 

そしてジェーン・スーさんはこんなことも書かれていて、とても共感しました。

 

どんなに気を付けていても崩すときは崩しますよね、体調。真面目な人ほど周囲の迷惑を考え自責しすぎる傾向がありますが、養生しつつも、「こんなこともあるわ」と、平常心で不調と向き合いたい。

 

「養生しつつも平常心で不調と向き合う」という言葉にとても惹かれました。生きていれば体調不良は必ずありますが、自責しすぎたり、嘆きすぎたり、なんとしてでも今すぐ直そうと躍起になりすぎて、その不調で頭がいっぱいになったり。そうすると脳が興奮しすぎて慢性痛へとつながることもあります。

患者さんには平常心を心がけていただきながら、私たちも不調改善のお役にたてたらと思っています。

 

健やかな日々でありますように。

2026年8月24日月曜日

やめてみたからこそ 分かること

 私はかつてお酒をよく飲んでいました。その頃肩や背中の張りを感じていましたが、その原因のひとつがお酒であったことに気づいていませんでした。ほとんど飲まなくなった今、たまにお酒を飲むと翌朝背中の張りを感じます。肝臓でアルコールを代謝する際に負担がかかり、その結果背中が張るのだと気が付きました。

 

またチーズや生クリームが大好きでしたが、私の身体に合わないというアドバイスを医師から受けて、思い切って食べるのをやめてみました。しばらくして再び食べてみると、以前時々あった脇腹の痛みが再発しました。そういえば最近痛みがでていなかったけれど、あれは乳製品の反応だったんだなと気がつくことができました。



現在は、お酒もチーズも時々はいただきます。でも以前のように飲みすぎたり食べすぎたりすることはありません。身体にどういう影響があるかわかったら、自ずと量や頻度を考えるようになりました。

 

世の中に健康情報がたくさん出回っています。食事にまつわるもの、運動にまつわるもの。患者さんからどう思うか相談を受けるのですが、人の身体は様々。その人にとって良いものが他人にとっても良いものかは、わかりません。

 

やめて初めて気づくことがあります。毎日していることを2週間ほど休んでみて、また再開してみると身体への影響を実感するかもしれません。2週間ほど試して一度やめてみる。それで身体がどう変化するか感じる。自分の身体がどう変化するのか観察するのも楽しいものです。

 


健やかな日々でありますように。

 

 

2026年8月17日月曜日

髪の毛のツヤが欲しかったら鍼灸院へ

 治療室にいらっしゃった時点から、施術は始まっています。ご挨拶の時の顔色、表情、姿勢、声色など患者さんの体調を反映している大切な様子を見ています。

その方の体調を表すもののひとつに、髪の毛が含まれます。髪の毛にツヤがあるか、まとまりがあるかということはその方の自律神経のバランスを伺い知る大事な情報です。




 

猫や動物と一緒に住んでいらっしゃる方はご存知だと思いますが、敵を前にしたり、警戒している時は体毛が逆立ちます。人間もそれと同じで、緊張状態の時は髪の毛が逆立ち、リラックスすると髪の毛は落ち着きます。

皮膚の内側で毛根を包んでいる毛包という組織には立毛筋という筋肉が付着しており、立毛筋は緊張状態(交感神経優位)の時に収縮して髪の毛が逆立つ仕組みになっています。

鍼灸施術を受けてリラックスをすると副交感神経が優位になり、立毛筋が弛緩するので、逆だった髪の毛が落ち着き、ツヤがでてまとまりのよい髪になります。




 鍼灸師になる以前は、髪の艶がないとかまとまりがないとすぐに「トリートメントしなきゃ。なんかいいトリートメント剤ないかな」という発想になっていましたが、今では、「ここのところ精神的に緊張状態が続いていたから、リラックスしたほうがいいな。夫に鍼うってもらおうかな」と思うように変化しました。




患者さんに施術後に髪の毛を触ってもらうとその変化にびっくりされることがあります。髪のまとまりがない時に、美容室でトリートメントしてもらうのもよいですが、鍼灸の施術を受けてみることをぜひおすすめします。 


健やかな日々でありますように。


2026年8月11日火曜日

最近お風呂に入っていますか?

 



お風呂と言っても単にシャワーだけではなくお湯につかること。暑いからつかってなんていられないと思うかもしれませんが、暑いからこそお湯につかってほしいのです。先週は常温の水をというお話でしたが、今週はお風呂で身体を温めることをおすすめします。

 


施術していると、真夏でも足先が冷たい方が多いです。真夏は家でも仕事場でも1日エアコンで冷えた室内にいらっしゃるはず。足先だけでなく、お腹や背中、腰回りなども冷えていることもよくあります。

真夏も冷えに要注意です。

 

そしてお風呂には冷え対策以外にも効果があります。

高齢者約1万4千人への調査で、冬季に浴槽に週0~2回つかる人に比べ、7回以上つかる人は3年後の介護リスクが29%減るそうです。他にも週7回以上の人は、うつ状態になるリスクや認知症発症リスクも減るという結果がでているとのこと。これを読んだら、毎日お風呂につかろうと思えてきませんか。

 

毎日お風呂につかってリラックスして元気に過ごしていきましょう。健やかな日々でありますように。

2026年8月3日月曜日

冷たいものは口の中で


 毎日暑い日が続きます。そのせいか、胃の不調を訴える患者さんが多くなってきました。6日の木曜日までは夏の土用の期間で、その期間は消化器を労るとよいと言われています。

 

暑くて食欲がないと言われる方にお尋ねすると、冷たいものをよく飲んでいるということがあります。冷たいものをとると、胃の血流が低下して働きが鈍り食欲低下につながりますので、冷たいものに手を伸ばす代わりに常温のもの、温かいものを召し上がっていただければと思います。それだけで、夏バテも秋の不調も減るはずです。


 


昨日外出から帰り、喉が渇いてお茶を飲み干しそれでもまだ飲み足りたくて、手を伸ばしたのが解凍したてのペットボトルの水でした。保冷剤代わりに持って出かけて溶けたばかりで中には少し氷が残っていました。でもこれをぐびぐび飲んでしまうと胃にダメージがと冷静になり、口に含み口の中で適温にしてから飲み込みました。冷たいものを飲む時は口で温めてからが鉄則です。

 

これを教えてくれたのは鍼灸学校の恩師です。夏休みに上海中医大学への研修旅行に行きました。20数年前の大学は夏でも窓を開け放して実習をしていました。エアコンになれた日本人には中々大変な環境でした。

先生と食事をご一緒した時に「この暑さだし、研修の疲れもあるし、体調崩す人が毎年いる。胃腸に負担を掛けないために冷たいものは口の中で温めてから飲み込むのよ」とおっしゃいました。若かった私は、「えぇー、いちいち口の中で温まるまでなんて待っていられない」と聞き流してしまいました。


しかし、今ならこの大事さがわかります。食べたものでその日の夜や翌日の体調が変化することをこの歳になって実感できています。冷たいものを口にする時、教えてくれた先生の顔が浮かんできます。

 

皆さんが冷たいものを口にする時ふと私たちの顔が浮かんでくるほどに、施術中に日常心がけることをお声掛けさせていただきますね。健やかな日々でありますように。

2026年7月27日月曜日

こむら返り 日常生活との関係

 先日の明け方のこと。突然左のふくらはぎが攣りました。私はあまりこむら返りになったことがなく、たまに攣りそうだと思っても、少し足首や足指を調節し安静にしていれば乗り切れていたのですが、今回はちょっと様子が違いました。



あまりの激痛に、申し訳ないなと思いながら隣の布団で寝ている夫に声を掛けてみるとすぐに目を覚ましてくれました。「左の腓腹筋の内側が攣った」と伝えると、起き上がることもなく、隣の布団から軽く患部を確認しただけですぐに手をはなし、お腹にあるツボを軽く押さえてくれました。するとそれだけで、みるみるふくらはぎは緩み始めました。

さらに右足の親指で左足のあるツボを押すように指示されたので従っていると、痛みも落ち着きいつの間にか眠りの中へ。そのツボで痛みから解放されて嬉しい反面、不摂生を指摘されたようで複雑な気持ちも抱えながら。



翌朝話を聞いてみると、前日の私の様子を見ていて、このツボしかないと思ったようです。冷静になってみれば私もそのツボが必要だなと思ったのですが、痛みで頭が回らず夫に助けを求めてしまったのです。夫婦で鍼灸師をしていると、助けられたり助けたりとてもありがたいのですが、まずはセルフメンテナンスと、日常の節制が必要だと反省した次第です。



どのツボを使ったかお知りになりたい方は、来室の際にお尋ねください。健やかな日々でありますように。